読書週間らしい

書店で新刊書コーナーを回った。2冊も買った。新刊書コーナーで本を選ぶなんて久しぶり。

 グランデなんて多すぎだし熱すぎだし飲み切れねーよ(よく頼むのはラージだな)ともかく、サイズ大きめのやつを頼めば、客も店もお得ということらしい。
 この本を読めば、外食の値段は品物の原価よりむしろ加工・物流・サービスのコストに依存しているということを改めて確認できます。図やグラフが価格やコストの仕組みの理解を助け、商品の値段の仕組みが分かる本だと思う。
 それにしても124ページの『広告は「消費者能力テスト」』というところは某携帯会社の問題広告を思い出して笑ってしまったが、実はあまり笑えない話だ。なんせ私の携帯はそこの会社のやつだからな。会社を変えるつもりはないが、機種変更する時は数日前からパンフレットを持って帰って注意深く検討しよう。

 ディック・ブルーナの作品について紹介している本。絵本作家としての仕事より前のものにもスポットを当てている。ミッフィーうさこちゃん)を発表する前は、自分の父が経営する出版社から出ていたペーパーバックシリーズ「ブラックベア」の表紙のデザイン・イラストを手がけていた。その中にはシムノンの「メグレ警部」シリーズも含まれている。
 マティスから影響を受けたという切り絵を用いたデザインや、構成がシンプルなのに味のあるイラストに惹かれるのだが、彼のイラスト(ポスターの写真)には見ていてワクワクさせるところがあるように思う。それは、彼が尊敬する偉大なポスター作家からの影響も大きいだろう。


仕事のメインはペーパーバックのデザインだが、ブルーナ自身はポスター表現に相当の思い入れがあったようだ。影響を受けたアーティストとして、マティスやレジェと並んで、カッサンドルやサヴィニャクの名を挙げている。
「昔、パリの出版社で修行をしていたころ、地下鉄の駅に貼られたサヴィニャックのポスターをよく眺めたものです。オランダに帰ってからも、日曜になると駅に通っては新しいポスターに胸を踊らせました。あのころの駅は、素晴らしい展覧会場のようでした」(p.59, ll.7-15)
なんか、サヴィニャックのポスターをリアルタイムで見ていたというのがうらやましい。
出版社の紹介ページ http://www.shinchosha.co.jp/tonbo/editor/2007/602159.html